こんにちは、ユウスケです。
今日はKindle出版で新たにできるようになったペーパーバックについて書きたいと思います。
ペーパーバックとは、電子書籍を印刷して届けれくれるサービスのこと。
細かいことは、本編からどうぞ!
Kindle出版がペーパーバックに対応した
2021年10月20日にAmazonからメールが届きまして、「日本で紙書籍(ペーパーバック)の出版が利用できるようになりました」とのこと!
Kindleにおけるペーパーバックとは、電子書籍で出版されている本を印刷して本にして手元に届けてくれるサービスのこと。
これを利用すれば今まで画面の中にしかなかった自分の本がなんと現実の本として手元に届きます!
今までに何度かセルフ印刷をしようと考えたことはありましたが、準備が面倒だったり意外とお金がかかりそうとのことで敬遠していたんですね。
それがこのたび、正式にサービスとして開始されました。
出版1.とりあえずやってみる
とはいえ詳細なアナウンスがないのがいつものAmazonさんなので、やりかたなどはまったく不明です。
やりながら覚えていくしかないのです。
さっそくKDPのページへ行ってみると、ペーパーバックの出版というボタンが追加されています。
電子書籍は私は当たり前に使っていますが、どの程度の人が使っているかわかりません。
すべてKindle Unlimited対応としているので、対象の方には幅広く提供しているつもりですが、そもそも電子書籍を使わない人には届きません。
今回のペーパーバックで、一応そのへんの裾野を広げることもできそうってことですね。
ただ、ペーパーバックは電子書籍に比べて著者のロイヤリティがかなり低くなります。
電子書籍は要件を満たせば販売価格の70%が得られます。
ペーパーバックはロイヤリティが60%に減る上に印刷代も引かれてしまうので、収益は雀の涙ですね〜。
とはいえ、やってみたい一心でページを先にすすめました。
ここで気づいた”電子版との違い”はこちら
・印刷用ISBNが必要
・表紙のファイルフォーマットがjpgではなくPDF
さらに表紙片側ページではなく、背表紙裏表紙も含める
ページ数に応じて幅が変わる
・原稿のファイルフォーマットは基本PDF
印刷用ISBNは自動かつ無料で取得できるので問題なし。
ISBNは実際の本として市場に流通させるために必要な番号です。
表紙はサイトから版の大きさ、ページ数に応じたテンプレートを作成・ダウンロードできます。
これは左開きA5サイズ46ページのときのテンプレです。PDFとpngで手に入るので、Photoshopなどで下のレイヤーに入れて、その上に表紙を作成すればOKです。
最後にレイヤーを非表示にするのを忘れずに。
ここからわかることは裁ち落とし関連がかなり厳しそうということ。
実際、このあと余白や裁ち落としの設定でかなり苦労しました。
原稿のフォーマットは基本PDFです。
注意書きによれば「DOC (.doc)、DOCX (.docx)、HTML (.html)、RTF (.rtf) 形式でアップロードすることもできます。ヘブライ語、日本語、ラテン語、イディッシュ語の場合は、PDF 形式の原稿のみがサポートされています。」とのこと。
日本語の場合はPDF一択のようです。
マージン(余白)、裁ち落としの設定はわからずとも、ひとまず原稿を作ってアップ!してみるものの、700MBのPDF原稿にてアップロード失敗・・・。
以下、原因を考察。
・もともと原稿サイズはA4で作っていた。出版サイズ(A5)と違うからNG?
・容量制限は不明だが、700MBが重すぎ?
ということで、そもそもの原稿をA5で作成し、サイズを260MB程度にすることでアップロードはなんとか成功!
電子版ではブラウザ上でのプレビューは不要ですが、紙版はこれが必須のようなのでプレビューしますが、プレビュー画面ですでに指摘がばらばらとあります。
指摘をクリアしないと出版にたどり着けません。
厳しい・・・。
指摘の内容は主に以下の通り。
・文字が裁ち落とされる範囲に入っている恐れがある
・写真の位置が悪く、外に余白がでる可能性がある
この場合、左ページの文章とページ表記が点線からはみ出しています。
この点線はおそらく、裁ち落とされる線から誤差を考慮したもので、字が切られないように内側に収める必要がある範囲だと思われます。
なので原稿を大幅修正・・・。
加えて、上下の余白があるために最終的に白いところが残っちゃうよ、ということでそこも余白ナシにしました。
余白を生かしたデザイン、の場合はうまく審査が通らない可能性もあり。
ここまで修正して、なんどかプレビューの審査を突破しました。
その後はいつもどおり金額設定などをして出版の審査に出します。
ちなみに、印刷代を考慮するとロイヤリティはかなり少なく、このような感じに。
金額設定が難しいところです。
ペーパーバックは電子版と違い税金も含まれます。
715円で販売-消費税(65円)-Amazon取り分40%(260円)-印刷代(355円)=35円手残り
715円って、普通に出版社からでている本とか買えますからね・・・。
電子版は350~400円としているので、ほぼ倍になります。
出版2.差し戻し対応
最近の電子版の審査は1時間程度で済むこともあるので早いなぁ、と思っていましたが、紙版は1日くらいかかりました。
もしかして人が見ているのか・・・。
審査が終わるとメールで結果が届きます。
1回目は見事差し戻し。メールの内容はこちら。
つまりは表紙と原稿の4-6、22-24、39-41ページに不備があるよ、ということです。
この指摘の内容が分かりづらい・・・。
指摘文のテンプレートがあるんでしょうが、具体的に何が悪いのかというのがわかりづらいんですよね。
このあと修正した点は下記です
・原稿自体のサイズを変更。A5+マージンを入れた原稿サイズに
・写真を原稿の端いっぱいまで広げる。端部は裁断覚悟となる。
このあと何度か差し戻されるのですが、メールに書いてあったページのみ直すと他のページが指摘されるという状況になったので、ちゃんと全部直しましょう。
出版3.審査に通る
結局3回差し戻しがありましたが、審査に通り出版されました。
3度も審査させて中の人すいません、という感じです。
審査に通るとページがこのようになります!
ペーパーバックが追加されていますね〜。
しかもprime対応ということで、注文してから印刷して製本してあなたのおうちまでお届け、が1日で行われます。すごいです。
注文してみた!
せっかくなので、自分の本を注文してみました。
715円で買って、ロイヤリティは35円ですね。
10/29に注文して10/30に届きました。
早い!
で、届いた本がこちら!
ちゃんと印刷されております、すごいです。
表紙はわりとしっかりした厚紙に、本編もそれなりのしっかりした紙に印刷されています。
表紙は光沢なしを選択しましたが、光沢ありにしてもよかったのかも。
印刷代があがるかも知れませんが。
中身はこんな感じです。
苦労して調整したおかげで、余白もなく端まで印刷されています。
これはこれで満足度が高かったからよしとしましょう。
撮影時に四隅がやや切られてもいいように、と構図を考える必要がありますね。
まとめ
だいぶ苦労しましたが、結果として満足度が高いです!
Kindle作家として1年が経とうとしていますが、このように紙の本になるのは嬉しいものです。
今後の本は(売上への影響は未知数ですが)電子版とペーパーバックの両方で出版して、可能性をどんどん広げて行く所存です。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまた!